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対談企画#01「元フリーランスの社長対談!〜③起業して一番感じたメリット・デメリット〜」

ACTBEWORKS MAGAZINEへようこそ!

ACTBEWORKS MAGAZINEは、エンジニア・デザイナーのキャリアを考えるメディアです。理想のキャリアの築き方・働き方・生き方の参考になる情報を発信していきます!

今回の記事は、先日ACTBEWORKS MAGAZINEのYoutubeチャンネルで公開させていただきました対談企画第一弾、「元フリーランスの社長対談!」のトーク内容をテキスト化・編集・加筆したものです。

フリーランスデザイナーから株式会社スピッカートを立ち上げた細尾正行さん、フリーランスアプリエンジニアから株式会社アクトビを立ち上げた弊社代表の藤原に、フリーランスから法人立ち上げというキャリアについて色々語っていただきました!

こちらのブログでは、トークテーマごとに4分割したテキストアーカイブを公開します。

今回のトークテーマは「起業して一番感じたメリット・デメリット」です!

Yotubeでのアーカイブ動画配信、SpotifyでのPdcast配信も行なっておりますので、そちらもあわせてぜひチェックしてみてくださいね

スピーカー

ゲスト

細尾 正行
spicato inc.

1978年12月生まれ。
2001年4月新卒で印刷会社の政策部企画政策部へ配属され、アシスタントデザイナーに。その後2002年3月ファンシー文具メーカーに転職。2005年10月公共系IT企業 WEB制作部に転職し、初めてWEBの世界に飛び込む。2007年12月大阪市内のWEB制作会社に転職。休職期間を経て、2008年5月フリーランスデザイナーとして独立。約8年間フリーランスとして活動後、2016年5月に会社として登記、株式会社スピッカートを設立。

藤原 良輔
ACTBE Inc. CEO

1987年9⽉22⽇ ⼤阪⽣まれ。
⾃動⾞整備の専⾨学校を卒業。メルセデス・ベンツ正規ディーラーにてメカニックとして勤務。メルセデス・ベンツ公認メカニック2級を取得後、退職し個⼈でダイニングバーを開業。その後、プログラマを志し東京のSIer企業へ転職。複数のiOS/Androidアプリ受託案件やIoTサービスの⽴ち上げを経験。アプリケーションエンジニアとして主にiOS/Androidアプリを企画からローンチ、運営までを⼀⼈で経験する。同時にマーケティング、サポート業務も経験。その後、コンサルティングベンチャー企業を経てフリーランスエンジニアとして独⽴。地元⼤阪へ戻った後、2018年2⽉ ACTBE Inc.設⽴。

モデレーター

赤塚 里奈
ACTBE Inc. Works Unit Consultant

1991年4月26日 兵庫県生まれ 2013年、大学在学中にフリーランスWeb・グラフィックデザイナーとして独立。 その後、2017年にデザイン事業と両立しながらトータルスタイリングサロンra-hmを開業し、 パーソナルカラー診断・骨格分析・ヘアメイクなど美容のお仕事もはじめました。 2018年9月からアクトビにフリーランスWebデザイナーとして所属。 妊娠・出産を経て今後のキャリアや働き方への価値観が変わり、フリーランスから正社員へ。 2021年12月アクトビに就職し、ACTBEWORKS コンサルタントに就任。

起業して一番感じたメリット・デメリット

赤塚
赤塚

次のテーマは「起業して一番感じたメリット・デメリット」です。

フリーランス時代と比較して、起業して良かったなと、逆にフリーランス時代のほうが良かったな、と思うことについて教えて下さい。

藤原さんからお願いします。

人の成長ほど美しいものは無い

藤原:この質問は結構難しいですよね。メリット・デメリットで考えたことがなかったんです。

藤原
藤原

僕はフリーランス時代の延長が会社経営という捉え方をしていなくて。全く違う仕事だと考えています。

藤原:会社やってよかったと思うことは、人との関わりが圧倒的に増えて、増えたことによって人の成長がすごく見えるようになりました。

成長を作れる環境が用意できるようになって、人の成長ほど美しいものは無いと思っています。

デメリットについては、責任感が元々強い方ではあるんですけど、背負うものが大きくなって覚悟とか重圧が増えたと思います。

一応従業員の人生のいち部分を背負っている感覚なので、そこは(責任と重圧)一番大きく感じますね。

僕は元々エンジニアなんですが、知り合いの経営者が「自分が開発できなくなっていくのが辛い」っていうお話をよく聞くんです。僕にはその感覚全くなくて。実はそもそも開発あんまり好きじゃなかったんじゃないかと思っています(笑)

オフィスの受付にある受付アプリとか空き時間で作ったりしてて楽しいんですけど、結局良くも悪くも開発をするフェーズって事業成長とかを実現するためのツールだという考え方を持っているんです。

社員のスキル向上とか見てたらすごいなって思うんですけど、今の僕にはもう開発はできないと感じています。デメリットを探したらエンジニアにはもう戻れなくなってしまっていることかもしれません。

赤塚:藤原さんって社員にすごく愛がありますよね。

藤原:世の中の社長さん全員だと思いますよ。自分の会社に入ってくれて、人生の一部預けてくれているって考えると愛しかないです、もう愛しちゃいますよ。

赤塚:(笑)

細尾さんも「うちに来てくれるなんてありがたいっていうことでほぼ採用!」みたいな感じっておっしゃられていたんですけど、個人的にすごい新鮮で。

赤塚
赤塚

会社とか経営されている方って、人を物とか、ツールだと思っている経営者の方もいるとは思うんですよね。トップじゃなくても中間層の方とかでもいらっしゃると思うんですけど。そこがお二人は全然違いますね。

藤原
藤原

僕、この件については実は細尾さんの影響が結構大きいです。

藤原:元々僕は細尾さんをTwitterでナンパしたんですけど(笑)
Twitterで声掛けさせてもらって、DMでオフィスに遊びに行かせてください!って声かけて行かせてもらったんです。

その時に、スピッカートさんの会社の暖かさとか、従業員の方の表情とか作り上げている世界観がすごく洗練されていると感じて。そこで細尾さんのお話を聞いて、新卒から採用されているとか、人の成長にここまでコミットするっていうことを知りました。

出会った時期は、会社もまだ従業員も少なくて。フリーランスの方との契約の方が多くて、僕には今までできなかった部分だったんですごく衝撃を受けました。

藤原
藤原

細尾さんと出会って、会社とか従業員に対する思いとか作っていきたいものの思いとかが変わったきっかけになったんです。だからその時期スピッカートさんの組織文化とかをかなり調べてました。どうやったらあんな会社にできるんだろうとか、ずっと考えていました。

(細尾さんの)ラジオも全部聞きました。笑

やるしかない状況に身を置くことで成長できた

赤塚
赤塚

続いて細尾さんお願いします。

細尾
細尾

フリーランスになった時のメリットは、自分がやった分だけ返ってくることですかね。環境に置かれないとやらないタイプっていうことが自分でわかっていたので、人を雇うにしてもわからないことばっかりなんですよ。

細尾:ディレクターをやっていたわけじゃないから、見積もりの作り方さえわからなかったです。そういう壁に直面して一つ一つこなしていきました。

嫌ですし、苦手だし、しんどいし、辛いんですけど大きい目で見るとメリットだったかなと思います。

自分でやらないと行けないところに飛び込んだんで、やっていくしか方法がないんじゃないですか。それは結果的にメリットだったかなと思います。

会社になってからのメリット・デメリットは、藤原さんと同じく考えたことがなくて。自分にとってのメリット・デメリットは無いですかね。一個だけ思ったのは、やっと社会保険と厚生年金に入れたことですかね(笑)

赤塚:フリーランスから法人される方って結構いらっしゃいますし、検討されている方もいると思うんですけど、お2人とも法人化された理由って、従業員がいるからとか、経営することに面白さを見出したからとか、人を育てることの美しさを感じたからとか(笑)、大体の方が考える起業する理由とはまた違った視点なんですね。

細尾:そうかもしれないです。目先のことでいうと消費税が免除されるからとかすごい細かなメリットはあったかもしれないですけどね。

人(従業員)が事業成長のモチベーション

細尾
細尾

従業員の成長とか、お給料も上げていっていきたいと思うんです。

細尾:制作会社はお給料を上げていくには、案件の規模を大きくしていかないと全然出せないんですよ。職種別年収ランキングでデザイナーは下から2番目とかなんですよね…すごく手間がかかる仕事なのに、デザイナー職って日本ではあんまり価値を見いだしてもらえていない職種です。

その中でも、一生懸命仕事してくれている人たちに例え毎年1万円でも上げていきたいと思っていたら、それなら法人化したほうがいいと聞いて、わからんけどやってみるかって感じで法人にしました。

赤塚:人が事業成長のモチベーションになっているんですね。

細尾:僕はそうですね、これを言うと結構綺麗事のようになってしまうんですけど。自分の給料もフリーランス時代2年目ぐらいのときにもらってた額を固定化していて、法人化して1〜2年は給料もそのままでした。

藤原:僕も役員報酬はフリーランス時代より遥かに下げました。

はじめの時は法人として数字が作れていない状況だったということで、(今まで以上に)まじめに取り組めるようにという意味を込めて設定しました。

赤塚:なんだか思っていた社長のイメージと違いすぎて、どうコメントしたらいいかあたふたします(笑)
とにかくお二人とも社員が大切なんですね。

藤原
藤原

いい人(経営者)やなって感じるのってビジネススキルとかそういうのではなくて、対人をどう考えているか、その矛先が人や想いに向いている社長ほど会社がしっかりしていくなって印象を持っています。

継続は力なり。影響を受けた「年輪経営」という考え方

藤原:トリッキーに事業転換して儲かる方へ進んでいく方もいますが、僕はあんまりそういうのが好きじゃないので、会社作りって年月かけて成果物を作っている感覚ですよね。

細尾:そうですね、僕もそうです。

会社員時代の2年間勤めたIT起業の社長さんが、割と数字とかを開示してくれる人だったんです。現預金まで開示してくれる人でした。当時見せてもらっても全然わからなかったんですけどね。

細尾
細尾

いろんな話をしてくれていて。自分はこういう会社が好きで、こんなことを考えていますって話をしてくれた中で紹介してくれた会社が、「年輪経営」を掲げている会社で。わりと大きな規模の会社さんでしたが、101%しか売上を上げていかないって宣言していました。

細尾:昨対200%!!とか派手なことを掲げる会社さんはたくさんあるんですけど、1%ずつ増やすって事をずっとやっていて。従業員もその規模で増やしていくっていう会社さんです。もう今は何百人と在籍されているんですけどね。
そうやってやっていく会社は強いって印象です。この話だけずっと残っていて、他のことは全然わかっていないんですけど(笑)

だから僕も人を増やすのも、毎年ひとりひとり増やしていきました。ここ最近は、2名3名と増やしたりしたんですけど少しずつ、少しずつですね。

赤塚:樹木の年輪のように少しずつ拡大していくってことですね。そういう考え方もあるんですね!面白いです。

細尾:完全に錯覚しているかもしれませんが、僕はこのやり方がすごい強いと思っています。

藤原:今のお話、すごく大事だと思います。会社を継続させることが、どれだけ難しいかっていうことを感じています。

それこそ昨対比何百%っていうことよりも、継続は力なりっていう言葉が好きなんですけど、継続をすることで生まれる何かが結構多くなってきていて。続けていなかったらこうなっていないって思うことが増えたので継続させることが一番重要なことだと感じでいます。だからその理念(年輪経営)はすごく好きです。

赤塚:ありがとうございます。話がどんどん膨らんでいきますね〜、(ストレングスファインダーだと)お二人とも絶対「着想」上位ですよね。笑

次回のテーマは「どんな人(フリーランス)が起業に向いていると思う?」です!更新をお楽しみに!